necoxさんのブログ内「ゲシュタルトの祈り」という記事を拝見して、非常に興味深いです。
記事と、コメントでの議論を読んで興味が湧き、ちょっと調べてみた。ほんとにちょっと。
ゲシュタルト療法。
まぁ要は「全体性」なんでしょー、くらいにしか思ってなかった(苦笑)んですけど、いやいや。やっぱり先見と予断は禁物ですね。
****
まず、訳出の話をすると。
こちらのページの原文(と思われる独文)そのものでは、shon(ウムラウトの出し方が分からない;ま、出せたところでwinな方々に見えるのかどうかも知らないんですが;要は「シェーン」です。)とgutの使い分けも非常に興味深い。そこまであれほど、「あなた」と「私」を対等に対置してきていて、その対称性が詩の構成の「シンボル」であるかのように見えるのに、なんでここだけ非対称にするんだろう。とか。
また、英語になる時点で、最後の一文「wenn nicht, dann ist das gut so.」→「it can't be helped」以外にも、「ICH BIN ich und DU BIST du - und wenn〜」が「You are you, and I am I, And if〜 」になってたりとか。
強調をあえて外す理由は?また、なぜ、Youを先にもってくる?wennをあえてifとする、その根拠は?
とか、気になり出すと、英語に訳出された経緯の詳しいところ…どんな素性/バックグラウンド/その他etc.の人が訳したのか、とか、どんな目的で、どんな場所にこの訳を発表したのか、とか、そもそも英語文化圏なのか米語文化圏なのか(これは、米語文化圏なような気がするけど)…を辿っていってみたい。
また、独語・独人に対する、(或は、訳出時点での、ユダヤ人に対する?)英語圏/米語圏の人々の受け取り方や、(当時の)英語圏/米語圏文化下の「リレイションの構造」の基本的構図なんかが分からないと、英訳をきちんと理解するのはちょっと難しそうな気もしたりとか。
というわけで、非常に興味深いですね。
ちなみに、necoxさんの訳「it can't be helped」→「しょうがない」にまつわる議論は、この「ゲシュタルトの祈り」にまつわるそこここで、頻繁に取り上げられるものなようですが。
昔読んだ作品で、「しょうがないという言葉は好き。諦めよりもむしろ明るさ(?)を感じる」というような台詞があったのを思い出します。
このhelp自体が、can't help 〜ingなんて慣用表現を思い出すhelpで、「お手伝いするhelpが、そこまで普遍的な力を持つ」ということの方が興味深いように、受験当時は思ったものでしたが。それってどんな文化なんだ、と。
そもそものところで、英語/米語圏で、このhelpの否定を用いた慣用表現が、ニュアンスの深いところでどんな意味を持っているのか、の方が、興味があったりします。
助ける、手伝うとは文字通り、「手を差し伸べること」→「力を貸す(ことで、何かを付加しようとする)こと」で、だからなんとな〜く、ですけど、「打つ手がない」とか「どうしようもない」とか「手出し(して変えることが)できない」とか、つまり「(原理的に)力が及ばないものへの無力感」ような、そういう風な時に出て来るhelpな気が、私はしています…あくまでも、私は、です(苦笑)。
私個人の、日本語における、「仕方が無い」(関西人なので、「しゃぁないなぁ」って感じ)には、「受け入れる、受容する、許す」みたいなニュアンスを込めていることが多いかも。
前提にはもちろん、「それじゃダメだ」とか「それは嫌だ」とか、そういう「受け入れたくない」気持ちがあるんですけど、でもそれを、(「脇において」ではなくて)「超えて」、「許容することを決める」合い言葉、みたいな感じです。
「ま、いっか」とかとよく似た使い方をしてるかも。
なので、調べていってる間に、最後の一文が「しかたがない」でも、逆にOKなような気がしてきたりしたんでした(笑)。
****
で、まぁ訳出の話はそれくらいにして、それよりもっと興味深かったのは、ゲシュタルト療法そのもの、パールズの思想について、の方でした。
おっもしろいなー。
ちらっ、さらっ、と見た感じでは、私が今まで方々で説かれてきたようなことと、よく似ている。
臨在する=「今、ここにある」ことにフォーカスする重要性。
それを為しうるため(だけではないですけど)に、身体感覚を起こし、そこに焦点を合わせていく。
そして「今、現在の自分」を確認し、体験し、表現していく。
それらによって、(まずもって、個人としての?)全体性を獲得していこうとする方向性なんかはエキサイティングです。
そして…パールズ自身が、東洋や実存主義に影響を受けている、というのも興味深い。ある種、「やっぱりそうきたか」みたいな?
ちょうど、その辺りのことって、今の私の興味が集中しているポイントなので、良いアイディアを頂いたなぁ!と思いますね。
necoxさんのところでは、色んな刺激やヒントを頂くので、面白くも有り難いです♪
ありがとうございました。
2007年12月30日
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/75512415
この記事へのトラックバック
http://blog.seesaa.jp/tb/75512415
この記事へのトラックバック



笑さんにあの記事を料理していただけて、嬉しいです。前だったら、わぁ、私何も知らないのに書いちゃって恥ずかしい〜って萎縮してたところですが、今も若干してますが、それよりも、笑さんの思考のネタ?になれたことが素直に嬉しいです。
笑さんのこの記事がまた別の人の気づきの素になって、連鎖していくって思うと、ブログって面白いなぁ、とあらためて。
私もいっぱいいっぱい、笑さんのブログにヒントをいただいてます。これからもよろしくお願いします^^
こちらこそ、本年も宜しくお願いいたします。
ブログを通じた連鎖…全くおっしゃる通りですね^^
そうそう、この記事を上げた後、ドイツに留学していた友人に訊くと、ドイツ文献の英訳が「雑」であることは、とても多いそうです…民族気質???